法定相続情報一覧図を徹底解説!
相続手続きを開始するうえで、法定相続情報一覧図の写しの交付を受けることは、最も重要な手続きといえます。
この写しの交付を受けると、相続手続きが非常にスムーズになります。しかも、交付を受ける手数料は無料ですから、交付手続きを行ったほうがよいといえます。
以下において、法定相続情報一覧図の写しについて詳細な解説をしております。
法定相続情報一覧図とは?
法定相続情報一覧図とは、被相続人(亡くなられた方)の出生から死亡までの戸籍謄本類により作成した相続情報一覧図(相続関係図)に、法務局が認証を付した公的な証明書類です。
相続登記・預貯金の解約・相続税申告など、多くの相続手続きで利用できる大変便利なものです。
なぜ法定相続情報一覧図が必要なのか
従来の相続手続きでは、戸籍謄本一式(出生から死亡まですべてを取得すると5通程度必要)を各窓口で提出する必要がありました。
相続人が多い場合、金融機関が複数ある場合、同時に相続手続きを進行する場合には、提出先ごとに同じ戸籍謄本一式をいくつか準備しなければなりませんでした。これは、特に、相続人にとっては以下の負担が非常に大きいものでした。
・取得費用が高額になる(除籍謄本・改製原戸籍謄本は1通750円)。
・原本を長期間返却してもらえず、他の相続手続きを行えない。
・窓口での確認に時間がかかり、待ち時間が長くなる。
・窓口を訪問する前に、毎回戸籍一式が揃っているか確認する必要がある
これらの問題がすべて解決しますので、法定相続情報一覧図は相続手続きに必要といえます。
交付手続きに必要な書類
法定相続情報一覧図の写しの交付手続きにあたって必要となる書類は、次のとおりです。
1.被相続人(亡くなられた方)の戸除籍謄本
出生から亡くなられるまでの連続した戸籍謄本及び除籍謄本を用意してください。
2.被相続人(亡くなられた方)の住民票の除票
最終の住所を証明するために必要となります。
3.相続人の戸籍謄抄本
相続人全員の現在の戸籍謄本又は抄本が必要となります。
4.申出人の氏名・住所を確認することができる公的書類
代表的な書類は以下のとおりです。
①運転免許証の表裏両面のコピー(※2)
②マイナンバーカードの表面のコピー(※2)
③住民票記載事項証明書(住民票の写し) など
※上記以外の書類については、登記所に確認してください。
※上記①②については、「原本と相違がない」旨を記載し、申出人の記名が必要です。この「原本と相違がない旨」を記載漏れしてしまい、記載したものを再提出するように依頼されたことがありますので、必ず記載するようにしてください。
5.各相続人の住民票記載事項証明書(住民票の写し)
法定相続情報一覧図に相続人の住所を記載する場合に必要となるものです。
金融機関での相続手続きや法務局での不動産の相続登記申請において、住民票を求められますが、法定相続情報一覧図に記載しておけば、住民票の提出を省略できますし、手続きがスムーズになります。
※各相続人の印鑑証明書や戸籍の附票でも代用できます。
6.申出人が相続人以外の場合の書類
・委任状(委任による代理人が申出の手続をする場合)
・申出人と代理人が親族関係にあることが分かる戸籍謄本(親族が代理する場合)
・資格者代理人団体所定の身分証明書の写し等(資格者代理人が代理する場合)
7.被相続人の戸籍の附票
上記②の住民票の除票の写しを取得することができない場合、必要となります。
法定相続情報一覧図のメリット
法定相続情報一覧図のメリットは以下のとおりです。
1.交付手数料無料
法定相続情報一覧図の交付手数料は無料です。しかも何通でも無料です。
戸籍謄本や住民票の発行手数料は、従来どおり、負担が必要です。
2.戸籍謄本等の費用を大幅に削減
戸籍謄本の取得費用(1通あたり)は、戸籍謄本450円、除籍謄本・改製原戸籍750円です。
5通程度かかります。相続手続きを同時進行させるには、これを3セット程度用意すると、10,000円程度かかります。これが1セット分だけで済みますので、戸籍謄本の取得費用を大幅に削減できます。
3.手続きにかかる時間を大幅に削減
金融機関や証券会社での相続手続きを行う場合、旧字の手書きで書かれた読みにくい戸籍謄本の束を担当者が確認しなくてもよくなり、窓口での待ち時間が大幅に削減されます。
※戸籍謄本に慣れていない担当者が対応することも珍しくなく、非常に時間がかかっていたのですが、それも必要なくなりました。
4.相続関係が一目でわかる
A4用紙1枚で、親子関係・婚姻関係がどうなっているかが一目でわかり、誰が相続人であるかすぐに理解できます。しかも、相続関係図となっていますので、ミスや誤解が生じず、トラブル防止にも役立ちます。
5.相続手続きを同時進行できる
従来は、戸籍謄本の束が返却されないので、次の手続きに進めないということがありましたが、相続情報一覧図は余裕を持って交付してもらえますので、同時に進行することができ、スピードアップにつながります。
・金融機関解約
・証券口座解約
・不動産登記
・相続税申告
よくあるご質問
法定相続情報一覧図の交付手続きについて、よくあるご質問をまとめてみました。
Q.交付手数料はいくらかかりますか?
交付手数料は、無料です。
余裕をもって、必要な枚数の交付を希望することができます。
※戸籍謄本等を取得する費用は別途かかります。
Q.交付の申出はどこに行いますか?
交付の申出先は、法務局(登記所)です。
どこの法務局でもいいというわけではなく、以下の地を管轄する法務局のいずれかに交付の申出をすることができます。
①被相続人の本籍地(死亡時の本籍を指します。)
②被相続人の最後の住所地
③申出人の住所地
④被相続人名義の不動産の所在地
まとめ
法定相続情報一覧図の交付手続きは、最優先で取得することをおすすめします。
相続手続きは、金融機関、証券会社、法務局など提出先が多く、戸籍の束を何セットも用意すると、費用と時間もかかりますし、その都度確認に要する手間や時間も要します。
相続情報一覧図を早めに取得しておくことで、以下のメリットがあります。
1.交付手数料無料
2.戸籍謄本等の費用を大幅に削減できる
3.手続きにかかる時間を大幅に削減できる
4.相続関係が一目でわかる
5.相続手続きを同時進行できる
交付してもらった後の相続手続きは非常にスムーズに進めやすいので、早めの取得を推奨いたします。
ご不安がある場合は、相続手続きに精通し行政書士に相談することで、手続きのご負担やトラブルの可能性を大きく減少させることができます。
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